こむら返り(腓腹筋けいれん)
漢方薬シリーズ

こむら返りについて

ふくらはぎや足の裏、ふとももの筋肉などが突然、強くけいれんして、痛みが出ることを「こむら返り」と言います。「足がつる」という言い方もします。

こむら返りは殆どの場合が健康な人に起こる一過性のもので病的ではありません。

こむら返りの原因と
考えられる病態

  • 運動後の水分不足による体内の電解質異常など →健康な人に一過性に発症する場合
  • 甲状腺の病気(甲状腺機能亢進症、バセドウ病)
  • 糖尿病
  • 筋肉の病気
  • 肝臓病(肝硬変など)
  • 末梢神経障害、透析中、妊娠など

こむら返りの対処法

症状が起きたとき(足がつったとき)は膝を伸ばしたまま足の甲を手前に曲げ、足の裏側の筋を伸ばすストレッチをすると和らぐので、試してみましょう。

治療

  • 漢方薬の芍薬甘草湯には筋肉の緊張をゆるめて、けいれんそのものやけいれんで起こる痛みを抑える効果があり、速効性もあります。
  • マッサージやホットパック(温湿布)
  • 消炎鎮痛薬の貼り薬(湿布)、塗り薬
  • 筋緊張緩和剤(重症の場合)

尚、日常生活に支障が出るくらい回数が多い場合は原因となる病気がないかを調べ、その治療を優先させます。

こむら返りの予防

  • 運動の前後はしっかりとストレッチを行う
  • 運動中はこまめに水分補給(ミネラルが入ったもの)
  • 運動後はお風呂にゆっくり入る
  • 入浴後や就寝前に軽くふくらはぎをマッサージする
  • 電解質の多い食事をとる(野菜、果物、海藻、牛乳、小魚などが多く含まれるもの)
藤村診療所のアメブロ